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education · Class 06 · 約15分

β版 ― Lore Guide Institute の Localization 担当として作った日本語訳で、Institute 側の確認を経た正式版ではありません。原文と食い違うところがあれば、原典(英語)が正です。

教育 クラス06 ゲームの最中に教え方を変える

原典: Lore Guide Institute, Education Class 06 “Adjusting Your Teaching During the Game” https://institute.lorcanajudges.com/learn/education-06-adapting-to-different-beginners/ この日本語版は Lore Guide Institute のコンテンツをもとにしています。 所要時間の目安: 約15分 / シナリオ演習(小テストなし)

訳注: このクラスだけ、**URLのスラッグ(adapting-to-different-beginners)と画面の題名 (“Adjusting Your Teaching During the Game”)が食い違っています。**題名のほうを訳しました。

対象: 教わる人の様子を読み、伝える量を制御できるロアガイドで、対戦の最中に言葉・速さ・選択肢・支えを変える必要がある方。

先に読むことを勧めるクラス: 教育 クラス02「はじめての方と話し、目標を決める」/教育 クラス05「複雑さを制御する」

このクラスで身につくこと

  • 対戦の最中に、言うことと求めることを変え、そのあと教わる人が何をするかで確かめられる
  • 年齢・文字を読む負担・動機・他のゲームの経験・どこまで競技的でいたいかに合わせられる。ただし、どれも事前に決めつけない
  • 教わる人の振る舞いを診断ではなく、質問するきっかけとして扱い、見合った分だけ応じられる
  • 1つの卓で2人を見るとき、どちらか一方が両方の速さを決めてしまわないようにできる
  • 誰に対しても、その人の面目・その人自身の判断・次の1戦への道を残して終われる

最初のやりとりで、教わる人が「早く始めたい」と言いました。2ターンあと、同じ人が「少しゆっくりお願いします、このカードを一緒に読んでください」と言います。最初に言われたことと違っていても、いま必要としているほうに従ってください。

最初のやりとりは 教育 クラス02、どこまで説明するかは クラス05 が扱っています。このクラスは、教わる人から判断を取り上げずに、対戦の最中に教え方を変えるやり方です。出会うことになる5つの場面を順に見ますが、どれも同じ形で進みます ―― 何が見えるか、何を聞くか、何を変えるか、うまくいったと分かる印は何か。


01 最初の聞き取りで分かること、分からないこと

「はじめての方」という言葉が表しているのは、いまの時点でディズニー・ロルカナを知らないということだけです。頭の良さでも、真剣さでも、文字を読む力でも、戦略の伸びしろでも、その人が卓に来た理由でもありません。

最初のやりとりで分かったことは、結論ではなく出発点として扱ってください。

  • 年齢によって、気持ちよく聞ける説明の長さは変わるかもしれません。ただし速さを決めるのは、その人の振る舞いです
  • 他のゲームの経験は、話を速くすることもあれば、自信のある思い込みを連れてくることもあります
  • キャラクターが好きだということは、戦略に興味があるかどうかを何も語りません
  • 勝負をしたいという希望は、土台ができている証明にはなりません
  • 静かに参加していることは、分かっていない印ではありません

聞く。見る。ひとつだけ変える。もう一度確かめる。

02 読むことが難しいとき

教わる人が《先生 – 7人のこびとのおかしら》〔1〕を読み始め、能力の途中で止まり、カードをこちらへ差し出しました。このとき、読み上げてほしいのか、用語の説明がほしいのか、考える時間がほしいのかは、まだ分かりません。

カードのテキストは、ルールの根拠であると同時に、人に見られている作業でもあります。詰まった人は、文字を追うのに手間取っているのかもしれませんし、用語の意味を考えているのかもしれませんし、慣れない言語で読んでいるのかもしれませんし、文字の密度に押されているのかもしれませんし、ただ考えているだけかもしれません。

選ばせてください。目立たせずに。

「これ、ご自分で読みますか? 私が読み上げましょうか? それとも一緒に読みますか?」

読み上げてほしいと言われたら、カードに書いてあるとおりの言葉を使い、**いま読んでいる文を指さしてください。**そのうえで次の行動について尋ね、選ぶのも、カードを扱うのも本人に任せます。**次のカードでは、また聞いてください。**一度手伝いを受け入れたからといって、その後ずっと全部のカードを読んでほしいわけではありません。

判断を本人に残したまま変えられることは、ほかにもあります。

  • 最初のデッキから、テキストの多いカードを減らす
  • 促す前に、もう少し待つ
  • いま使っている文そのものを指で押さえる
  • 早見表があるなら、大きいもの、ごちゃついていないものにする
  • ゲームの用語を1つだけ説明して、すぐに使ってみせる

**その人が文字を読むのが苦手そうだ、と卓に向かって言ってはいけません。**そして、手からカードを取り上げてはいけません。

うまくいったと分かる印: 教わる人が自分で決めていること。急かされてもいないし、飛ばされてもいないこと。

クラス演習 · ES-05 全7場面のうち3場面目 ― カードの読み方を差し出す

手札を見せ合う教材の対戦です。教わる人が《先生 – 7人のこびとのおかしら》を手に取り、 能力の途中で止まりました。読み上げてほしいのか、用語の説明がほしいのか、時間がほしいのかは まだ分かりません。

《先生 – 7人のこびとのおかしら》
種類 キャラクター(ストーリーボーン/仲間/7人のこびと)
コスト 3
インクウェル記号 あり
能力 平等に分け合うんだ このキャラクターがクエストするたび、このターン、あなたが次にキャラクターをプレイするコストの支払いは1{I}減る。
攻撃力/意志力/ロア 2/3/2

教わる人: 「ここ、ちょっと教えてもらえますか?」

能力のテキストを指さしたまま、カードは持ち続けています。

**何が必要かをこちらで決めずに、どう手を差し出しますか。**自分の言葉で書くか、声に出してから、次の行動を選びます。

  • A 何が必要かを聞く前に、能力に出てくる用語をすべて説明する
  • B カードを受け取り、卓全体に向けて読み上げる
  • C 読み上げるか、一緒に読むか、時間を取るかを選んでもらう

訳注: 原文ではサインインすると実際に応答を書いて選択でき、これがこのクラスの修了になります。 ここでは場面と選択肢だけを訳してあります。

03 もっと速く進めたいとき

こちらがまだターンの始めを説明している途中で、教わる人がその手順を終えてしまいました。**その決まった手順の実況をやめてください。**次のターンを見て、質問が出たら答えます。

新しい説明を始めずに、分かっているかどうかは確かめられます。

「そこはもう大丈夫ですね。決める前に、このカードで確認しておきたいところはありますか?」

もっと難しい判断がほしいという人には、すでに卓に出ているカードを使って、何を考えているところか聞いてください。1つの行動を速くこなしたからといって、新しい仕組みをいくつも足してはいけません。

**速いことは、そこが身についている証明ではありません。**支えを外す前に、次の行動を説明してもらうか、同じことを別のカードでやってもらってください。

他の戦略ゲームを知っている人は、このゲームも速く飲み込むかもしれませんし、自信のある思い込みを持って来ているかもしれません。**その人が実際にやって見せられることまで、話を短くしてください。**インクの置き方、支払い、クエスト、チャレンジをやって見せてもらい、**違っているところは、このゲームの言葉でそのまま直します。**共通の下地が無いときは、たとえ話を一切使わず、ディズニー・ロルカナをそのまま教えてください。

うまくいったと分かる印: 教わる人が自分の狙いを説明でき、そのうえで基本のルールも外していないこと。

04 手が止まってしまったとき

長い説明のあと、教わる人が手札と場を見比べて「どうしたらいいか分からないです」と言いました。直し方を選ぶ前に、どこで詰まっているのかを聞いてください。

「出せるカードを探しているところですか? それとも、どれを出すか迷っているところですか?」

  • ルールが要るなら、説明します
  • 選択肢が多すぎるなら、教材の対戦の中でできる手を2つに絞って見比べましょうかと申し出ます
  • 考える時間がほしいなら、待ちます。自分の手は自分の側に置いたままで

**同じ説明を、大きい声で、または速く繰り返すこと。**これだけは、どんなときも役に立ちません。

そのあと、似た場面がもう一度来たら見てください。同じ促しが無くても進めたなら、その促しはもうやめます。まだ助けが要るなら、もっと小さい作業か早見表を試し、疲れて見えるなら休みませんかと聞いてください。

05 結果に落ち込んでしまったとき

キャラクターが1体退場して、教わる人が「私、下手ですね」と言いました。そのキャラクターに何が起きたのかを説明し、続けるかどうかを本人が決められるようにしてください。

**次は勝てますよと約束してはいけません。**そして、**簡単なゲームですよと言ってもいけません。**見えたことを、原因を決めつけずに言葉にします。

「悔しいところでしたね。いまのプレイを一緒に見てみますか? このまま続けますか? 少し休みますか?」

見直したいと言われたら、そのターンの目に見える選択について話し、次はどうしてみたいかを本人に言ってもらいます。

**教材の対戦だと宣言してあるなら、プレイをやり直してよい場面では、そう声に出して言ってください。**大会の Takeback のルールと混同されないためです。

要確認: 「Takeback」は Play Correction Guidelines(プレイ修正指針)の定義語です。 この文書の日本語版は公開されていないため、定訳が確認できません。原題のままにしています。

教材の対戦は、こちらのデッキや腕前を見せる場でもありません。デッキは学ぶ目標に合わせて選び、その人が届く目標を置いてください ―― ターンを最後まで回しきる、できるチャレンジを自分で見つける、インクを自分で決める、といったものです。

本格的に勝負したいと言われたら、何が変わるのかをはっきり決めます。

「この1戦目は、私が付いたまま進めます。次の対戦からは手札を伏せて、ルールの質問には答えますが、どれを選ぶかの助言はしません。」

**やめたいと言われたら、それを尊重してください。**できるようになったことを挙げ、別の日にまた1戦どうですかと誘い、その誘いを、帰るための条件にしてはいけません。

うまくいったと分かる印: その選択を本人がしたこと、そして次のターンが進むこと。

06 2人に、それぞれ違う手助けが要るとき

一方の人が、もう一方がカードを見るより先に、どの質問にも答えてしまいます。次の質問は静かなほうの人に向け、先に答える人には待ってもらってください。

「**まずはこちらの方の答えを聞かせてください。**そのあとで、足りないところを補ってもらえますか。」

それぞれに自分の番が来る形を作ります。

  • カードは各自が自分のものを扱う
  • 基本の行動をどちらが説明するか、順番に回す
  • 最初に出た答えをすぐ採らず、考える時間を置く
  • 片方が他所から持ってきた言い方を、卓の共通語にしない

盤面を2人で見ているなら、一方に「チャレンジできる相手はどれか」を答えてもらい、もう一方にダメージを計算してもらう。次の例では入れ替えます。

片方が先に進めそうなら、**もう一方が土台を終えている間に、その人には発展の問いを渡します。**そして、**補助の道具はひとりひとりに差し出してください。**どちらが進んでいるかを言葉にしてはいけません。

うまくいったと分かる印: 2人とも自分のカードを自分で扱い、順番に答えていること。

07 次の1戦を、本人と一緒に決める

来た理由に戻ります。

  • 家族と遊ぶために覚えたい人は、同じデッキでもう1戦したいかもしれません
  • キャラクター目当てで来た人は、そのキャラクターを軸にしたデッキを組みたいかもしれません
  • 勝負に興味がある人は、普通の対戦で何が変わるのかを知りたいかもしれません
  • たまに気楽に遊べればいいという人も、それはそれで立派な行き先です

**決めつけずに聞いてください。**年齢や、読む速さや、物語への熱量から答えを読み取ってはいけません。どんなテーマ・どんな競技性・どんな連れで来たのであれ、基本の行動は結局その人がやることになります。

08 練習: 変えるのは1つだけ

**同じ5分の教材の場面を、3回やります。**毎回変えるのは1つだけ ―― 説明の長さか、選択肢の広さか、読むことへの手助けか。そして、教わる人が何をするかを見比べます。

続けて ES-05『教え方を変える』へ。読むことへの手助けを差し出す、速さを変える、2人がいる卓で両方に時間を配る、やめたいという申し出を尊重する ―― それぞれを練習します。自分の応答を、そのあと教わる人が何をしたかと照らし合わせ、次はどう変えるかを書き留めてください。誰かに相手をしてもらって試すときは、「変えたことが効いた」と決めてかからず、見えたことを記録してください。

09 出典と、さらに学ぶための資料

  • Disney Lorcana Gateway(入門用製品)
  • Guided play and learning: a systematic review and meta-analysis(付き添いのある遊びと学習についての系統的レビューとメタ分析)
  • Self-Determination Theory(自己決定理論)

**研究の資料は、学習と動機づけについての広い枠組みです。**教材の設計の背景ではありますが、個々の工夫がディズニー・ロルカナで効果を上げることを示すものではありません。

要確認: 「Disney Lorcana Gateway」に対応する日本語版の製品名は未確認のため、原題のままです。

**次は 教育 クラス07。**教わる人を、付き添いのある対戦から、自分で進める対戦へ送り出す話 ―― 2戦目でどの支えを外し、どれを残すかを扱います。


用語について(訳者から)

英語 この訳 出典・理由
learner 教わる人 「初心者」は見下す響きがあるため使わない
beginner はじめての方 同上
Lore Guide ロアガイド
drying / dry “塗りたて”/“乾いた” 総合ルール 5.1.1.11 / 5.1.1.12
exert エグザート
Willpower / Strength 意志力/攻撃力
Takeback (原題のまま) プレイ修正指針の定義語。日本語版未公開のため要確認
teaching game 教材の対戦 教えるために行う、通常と条件を変えた対戦
reference aid 早見表

カード名は日本語版のもの(《先生 – 7人のこびとのおかしら》)に置き換えてあります。 **英語名の Doc が日本語版では「先生」**なので、原文と突き合わせるときは注意してください。

この日本語版は Lore Guide Institute のコンテンツをもとにしています。原典: このクラスの英語版。日本語化はロルカナギルドによるもので、誤りがあればこちらの責任です。

ルールの最終的な判断は、公式の裁定と大会当日のジャッジの案内に従ってください。