enforcement · Class 03 · 約16分
β版 ― Lore Guide Institute の Localization 担当として作った日本語訳で、Institute 側の確認を経た正式版ではありません。原文と食い違うところがあれば、原典(英語)が正です。
Enforcement クラス03 訂正の措置の仕組み
原典: Lore Guide Institute, Enforcement Class 03 “The Corrective-Action System” https://institute.lorcanajudges.com/learn/enforcement-03-corrective-actions/ この日本語版は Lore Guide Institute のコンテンツをもとにしています。 所要時間の目安: 約16分 / 小テスト10問
対象: これから初めて訂正の措置を出そうとしている方。Enforcement クラス01 と ルール クラス06 を先に受けることを勧めます。ルール クラス06 の「伝え方の一文」は、このクラスで組み立てます。
このクラスで身につくこと
- 5つの訂正の措置から正しいものを選び、それがプレイヤーに何を失わせ、何が記録され、両方のプレイヤーが受けるときにどうなるかを言える
- 訂正の措置と修復手順(remedy)を分けて考え、PCGが求める説明を添えて両方を伝えられる
- 記録と段階の引き上げの規定を適用できる。違反の種類が違う Warning は決して足し合わされない理由も含めて
- PCGの古い役職名・プラットフォーム名を読み替えられる。そして、誰が、どんな条件でガイドラインから離れてよいかを言える
訳注: この教材では、違反の名前と訂正の措置の名前を英語のまま残し、初出で日本語の説明を添えます。 プレイ修正指針(Play Correction Guidelines, PCG)の日本語版は公開されていないため、 日本語だけにすると原典に当たれなくなるからです。
プレイ修正指針の違反の項目は、どれも同じ形で書かれています。**その違反が何か、その例、2つの欄に分かれた訂正の措置、理由を述べた Context の段落、そして修復手順(remedy)**です。Enforcement クラス04 と05 が、項目をひとつずつ歩いていきます。
このクラスが教えるのは、そのすべてに共通するものです。ここで問題になる間違いは、個々の違反についてではなく仕組みについてのものだからです。何が記録されるのか、何が段階を上げるのか、何が相殺されるのか、そして誰がそのどれからも離れてよいのか。
**ひとつの区別を、最後まで持っていてください。修復手順はゲームを直し、訂正の措置はプレイヤーに向けられます。**あなたは両方を伝えます。そしてPCGは、その訂正の措置を取る理由と、なぜこの状況でこの違反に当たるのかを説明することを求めています。〔1〕それが、ルール クラス06 の伝え方の一文です。違反の名前、訂正の措置、なぜ当てはまるのか、そして直し方。
01 5つの訂正の措置
定義は表にあります。どの行も PCG 1.1 自身の言葉〔1〕で、最後の行の報告は大会ルールの要求です。〔2〕
| 訂正の措置 | 記録されるか | プレイヤーが失うもの | ゲーム間・ラウンド間に適用された場合 | 両方のプレイヤーが受ける場合 | 賞品 |
|---|---|---|---|---|---|
| Caution(注意) | いいえ、決して記録されない | なし | ― | ― | ― |
| Warning(警告) | **はい。**同じ大会の中で、あとから段階が上がることがある | なし | ― | ― | ― |
| Game Loss(ゲームの敗北) | はい | 進行中のゲーム | 次にプレイするはずのゲームを失う | **相殺される。**両方が記録され、ゲームは通常どおり行われる | ― |
| Match Loss(マッチの敗北) | はい | 進行中の試合 | 次にプレイするはずの試合を失う | **相殺されない。**両方のプレイヤーにその試合の敗北が与えられる | 賞品の出るラウンドでも、そのプレイヤーは賞品の対象のまま |
| Disqualification(失格) | はい。Competitive と Premier Play ではリードロアガイドの報告書とともに | 進行中のすべての試合。そして大会から除外される | ― | ― | まだ授与されていない賞品は失われる。すでに授与されたもの(参加賞やあらかじめ配られたプロモカードなど)はその人のもの |
Caution は、権限を伴った一文のコーチングです。それにふさわしい態度は Enforcement クラス01 が扱っています。Warning は、大会の中でプレイヤーについて回る最初の措置です。だからこそ、下の段階の引き上げの規定が効いてきます。
02 どちらの欄が当てはまるか
PCGの訂正の措置の行は、どれも Casual – X / Competitive – Y と書かれています。Casual の欄は、いまの大会ルールが Entry-level と呼ぶレベルに当たり、Competitive の欄は Competitive と Premier Play の両方を司ります。〔3〕
プレイ修正指針は、どのイベントでも適用されます。イベントのレベルは、欄を選ぶだけです。
03 記録と、段階の引き上げ
**Caution は決して記録されません。Warning は記録されます。**そして、ひとつの違反の種類の中で段階が上がります。上がる回数は、PCGの節によって違います。
| PCGの節 | 段階が上がるのは | 何になるか |
|---|---|---|
| Rule Errors(セクション2) | 同じ大会の中で、ひとつの種類の中で3回目の Warning〔4〕 | Game Loss |
| Tournament Errors(セクション3) | ひとつの種類の中で2回目の Warning〔5〕 | Game Loss |
| Unsporting Conduct(非スポーツマン的行為) | ひとつの種類の中で2回目の Warning〔6〕 | Game Loss |
**違反の種類が違う Warning は、決して足し合わされません。**PCG自身の例がその線を引いています。Card Count Error の Warning 2回に続く3回目の Card Count Error の Warning は段階が上がり、Card Count Error の Warning 2回に続く別の種類の Warning は、何も段階を上げません。〔4〕
訳注(原文の注記): その例は、別の種類のほうを「Inkwell Error Warning」と呼んでいますが、 これはPCG自身の Rule Error の種類には無い名前です。PCGのインクウェルに関する違反は Hidden Information Error です。例が教えている規定はそのまま成り立ちます。名前のほうを Hidden Information Error と読み替えてください。
項目の中で、自分自身で段階が上がるものもあります。Tardiness(遅刻)は遅れた分数で変わり、missed trigger(誘発能力の見落とし)は競技イベントでその見落としが見落とした本人に不利だったはずの場合に上がり、Hidden Information Error のあとで自分のインクウェルをもう一度わざと見たプレイヤーは Cheating として扱われます。Enforcement クラス04 と05 が、それぞれを置かれた場所で渡します。
04 2つの事例を通しで
同じゲームで2つの Game Loss。Competitive のイベントの3回戦です。デッキチェックで、どちらのプレイヤーのデッキもリストと一致していないことが分かりました。そしてどちらの場合もリストのほうを書き換えなければなりません。ですから2人とも Deck/Registration Error – Major(デッキ/登録の誤り・重大)を犯していて、これはどちらの欄でも Game Loss です。〔7〕
2つの Game Loss は同じゲームに落ちるので、相殺されます。両方を記録し、プレイヤーは通常どおりそのゲームを行います。〔1〕
**記録は形式ではありません。**2人とも、大会の残りのあいだ、記録された Game Loss を背負うことになります。
**同じ試合で2つの Match Loss。同じイベントの後半で、ある試合の両方のプレイヤーが、言い争いをやめるようにというロアガイドの指示を無視しました。**これは2人ともに Unsporting Conduct – Major で、両方の欄で Match Loss です。〔8〕
ここでは相殺されません。両方のプレイヤーにその試合の敗北が与えられます。〔1〕ただちに2人を引き離し、その項目が求めるとおり、それぞれにその振る舞いがなぜ許されないのかを説明してください。〔8〕
同じ種類で3回目の Warning。あるプレイヤーが、1回戦で余分にカードを1枚引いて Card Count Error の Warning を受け、4回戦で1枚を動かす効果で2枚をインクウェルに入れて2回目を受け、6回戦で1ターン1回のドローで2枚引きました。この3回目の Card Count Error の Warning は Game Loss に上がります。〔4〕
**同じプレイヤー、事実をひとつだけ変える。**4回戦の Warning が、インクウェルのカードを裏返してしまったことによる Hidden Information Error だったとしましょう。すると6回戦の Card Count Error は、その種類の中では2回目にすぎず、何も段階は上がりません。
**ひとつの種類で2回、別の種類で1回は、「3回の Warning」ではありません。**プレイヤーが合計をどう感じていようと、です。
05 プレイヤー以外への訂正の措置
**仕組みは観戦者にも及びます。**観戦者も訂正の措置を受けることがあり、その記録のされ方は、その人が誰かによって変わります。
- その大会のプレイヤーだった、あるいはいまプレイヤーである観戦者の場合、措置はイベントのプラットフォームに記録されます。PCGはそれを「Melee」と呼んでいますが、いまで言う Ravensburger Play Hub です。
- それ以外の場合は、重大な事案について、lorcanaop@ravensburger.com 宛に短い報告を送ります。イベント・プレイヤー・観戦者の要点と、何が起きたのかの短い説明を添えます。〔1〕
06 ガイドラインから離れる
訂正の措置は、可能な限りガイドラインに従って適用されます。重大かつ例外的な状況においてのみ、リードロアガイドだけがそこから外れてよいとされています。PCGはその権限を自らの言う「Head Judge」=いまの言葉でリードロアガイドに与えていて、その人は外れた理由を説明し、この裁定は例外であって、今後の大会で期待してよいものではないことを強調しなければなりません。〔1〕
**大会ルールにも対応する規定があります。**イベントの公正さを保つため、公平さを確保するため、あるいは方針が扱っていない事柄に対処するため、稀かつ例外的な状況において方針から離れてよいのはリードロアガイドだけです。〔2〕
ガイドラインは書かれたとおりに適用してください。例外が要ると思ったときは、リードを呼んでください。
07 用語の読み替え表
PCGは2024年5月の日付で、いまの役職名やプラットフォーム名より古い文書です。ですから、ほかの文書がすでに通り過ぎた語彙で書かれています。いまの大会ルールの名前が優先します。〔2,9〕
| PCGの表記 | こう読む |
|---|---|
| Head Judge | リードロアガイド |
| Judge, Judges | ロアガイド |
| Melee | Ravensburger Play Hub |
**プレイヤーにPCGを引用するときは、忠実に引用し、同じ息で読み替えを添えてください。**この教材がやっているとおりです。
08 伝える
ルール クラス06 の伝え方の一文を、このクラスの部品で組み立てます。
「それは [違反の名前] です。このイベントのレベルでは [訂正の措置] になります。 当てはまる理由はこうです ―― [一文]。直し方は [修復手順] で、 これは [記録されます/記録されません]。」
**PCGが求めている説明は、この中に組み込まれています。**そして、誰かがカードを動かす前に、ルール クラス06 が教えるとおり、プレイヤーに不服を申し立てる機会を与えてください。時間延長は、対応を閉じるときに告げます。
**上の4つの事例で、必要になる前に声に出して言ってみてください。**中でも Deck/Registration Error – Major がいちばん伝えにくいものです。プレイヤーはゲーム中に何もしていないのに、そのゲームを失うからです。これは2回練習してください。
次は Enforcement クラス04。Rule Errors を項目ごとに歩きます。見落とされた誘発能力、見えてしまったカード、数え間違えた手札やインクウェル、そして一般的なルールの誤りです。
用語について(訳者から)
| 英語 | この訳 | 備考 |
|---|---|---|
| corrective action | 訂正の措置 | |
| remedy | 修復手順 | **ゲームを直す手順。**訂正の措置(プレイヤーに向けられるもの)と分ける |
| infraction | 違反 | |
| Context | Context(理由の説明) | PCGの各項目にある段落の名前 |
| Caution / Warning / Game Loss / Match Loss / Disqualification | 原語のまま(注意/警告/そのゲームの敗北/その試合の敗北/失格) | PCGの日本語版が無いため |
| offset | 相殺される | 両方のプレイヤーが Game Loss を受けたとき |
| upgrade / escalation | 段階が上がる/引き上げ | |
| Rule Errors / Tournament Errors / Unsporting Conduct | 原語のまま(ルールの誤り/大会進行上の誤り/非スポーツマン的行為) | PCGのセクション名 |
| Deck/Registration Error – Minor / Major | 原語のまま(デッキ/登録の誤り・軽微/重大) | PCG 3.3 / 3.4 |
| Hidden Information Error | Hidden Information Error(非公開情報の誤り) | PCG 2.2 |
| Card Count Error | Card Count Error(カード枚数の誤り) | PCG 2.3 |
| Tardiness | Tardiness(遅刻) | PCG 3.1 |
| Head Judge(PCGの旧称) | リードロアガイド | |
| Melee(PCGの旧称) | Ravensburger Play Hub |
この日本語版は Lore Guide Institute のコンテンツをもとにしています。原典: このクラスの英語版。日本語化はロルカナギルドによるもので、誤りがあればこちらの責任です。